大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和34(オ)1181 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一点について。

論旨は、本件農地付近は最適の住宅地であり、本件買収処分当時からその住宅地

化は必至であつた旨を主張するのであるが、原判決は、本件農地の買収当時から現

在に至るまでの状態を、証拠に基いて詳細に認定し、現在では本件農地附近が住宅

街になりつつあることは認められるが、本件買収当時においては、近い将来、宅地

化されるものと予想することは極めて困難であつた旨を認定しているのである。論

旨は、本件農地は買収処分当時から住宅地化が客観的に予見できた旨を主張するの

であるが、結局、原判決の事実認定を非難するに過ぎない。原判決が、本件農地は、

自作農創設特別措置法五条五号にいう近く土地使用の目的を変更することを相当と

する農地にあたらなかつたものと判示したのは正当であつて、所論のように、法律

の解釈を誤つた違法はない。論旨は理由がない。

同第二点について。

論旨は、上告人は、原審で、上告人が農地委員会に買収希望地を申し立てたにか

かわらず、その土地を買収しないで本件農地を買収したのは違法であると主張した

のに対し、原判決は、この点に関する判断を遺脱しているというのである。しかし、

いかなる小作地を買収するかについて地主に選択権はなく、従つて、上告人が買収

を希望しなかつた本件農地を買収したからといつて、その買収を違法とすべき理由

はない。原判決が所論の点について判断を示さなくても、本件買収の適否と関係の

ない問題であるから、よつて原判決を違法ということはできない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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